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HIVが一番怖い性感染症なら、クラミジアは感染者が一番多い性感染症です。
特に若い女性に感染者が多く、女子高生にも感染は広まっています。
かなり古いデータですが、平成18年に5,000人以上の高校生を対象に、無症候性クラミジア感染の調査が行われました。
その結果、感染率は女子高校生では13.1%、男子高校生では6.7%だったのです。
特に何の症状も自覚していない高校生が、実はこんなにクラミジアに感染していたのです。
この結果からも分かるように、クラミジアは感染しても症状が出にくい病気です。
高校生でこの数字ですから、大人の場合はもっと潜在的感染者が多いことでしょう。
あなたもクラミジア感染の機会に心当たりがあれば、自覚症状がなくても一度検査を受けてください。
泌尿器科や婦人科にどうしても行きにくいあなたには、郵送式検査キットを利用すると言う方法もあります。
クラミジア感染症はどんな病気?
国立感染症研究所によると、クラミジア感染症は日本で最も感染者が多い性感染症です。(STD研究所によると、感染者は40万人以上とも言われているそうです)
それを裏付けるように、妊婦検診において正常妊婦の3%〜5%にクラミジア保有者がみられるそうです。
これは自覚症状のない潜在的感染者がかなり存在することを示しています。
多くの病院や医療機関のホームページに書かれていますが、クラミジアに感染しても男性の50%、女性の80%には症状が出ません。
しかし、例え症状が出なくても体内では感染が進み、重症化してしまうリスクがあります。
特に女性の場合には不妊症の原因になることがあり、深刻です。
しかし、クラミジア感染症は早期に発見できれば薬を飲むだけで2週間から1ヶ月程度で完治する病気でもあります。
とにかく、自覚症状が出にくい感染症なので、不安になったらまず検査を受けてみることが大事です。
病原菌は?
クラミジア感染症の病原菌は、クラミジア・トラコマティスと言う細菌です。
しかし、この細菌はちょっと他の細菌とは違う増え方をします。
クラミジア・トラコマティスは「偏性細胞内寄生性微生物」呼ばれ、自分以外の生きた細胞に感染しその中で自分のコピーを作ります。
自分の力だけでは増殖することが出来ません。
この点では細菌と言うよりウイルスに近い性質を持っており、クラミジアは細菌とウイルスの中間だと書いてある本もありました。
クラミジアは生きた人の細胞内に侵入し、増殖は感染後48時間くらいするとほぼ終了します。
そしてクラミジア感染から72時間経過すると、増殖したクラミジアは宿主細胞の外へ出て、次の宿主細胞へ感染していきます。
そのイメージを図にしてみました。
あくまで素人の私が専門書を見ながらイメージ化したものです。正確さは保証できませんので、予めご了解ください。
*この図は他のサイトにも引用されていますが、オリジナルは私のサイトです。
感染ルートは?
クラミジア感染症の感染ルートは2つあって、性行為感染と母子感染です。
●性行為感染
クラミジア感染者の体液があなたの粘膜部に直接接触すると感染する可能性があります。
感染力のある体液は、精液、膣分泌液などです。
私が調べた範囲では、輸血などの血液感染はないようです。
性行為として膣挿入はむろんですが、オーラルセックスによるのどへの感染も非常に多いのが特徴です。
●母子感染
母親がクラミジアに感染して、そのまま治療せずに出産した場合の感染確率は50%から75%と言われており、非常に高いものがあります。
赤ちゃんへ産道感染すると、新生児肺炎や結膜炎を起こします。
クラミジア感染は症状が出にくいため、自分の感染に気が付かない妊婦さんも多いのです。
そのため、妊婦検診の項目にもクラミジア検査が入っています。
クラミジアに感染していると、HIVの感染リスクが高くなる
クラミジア感染症もまた、HIV感染のリスクを高めてしまう性感染症です。
クラミジア感染によって性器に炎症を起こすと、そこからHIVが感染しやすくなるのです。
私が読んだ専門書には、「HIVの感染確率が3倍~5倍高くなる」と書かれていました。
潜伏期間は?
クラミジア感染症の潜伏期間は1週間から3週間とされています。
ただし、感染してもはっきりした自覚症状が出ないことも多く、特に女性では知らない間に感染が進行することがあります。
クラミジア感染者の動向
厚生労働省がネットで公開している、「性感染症報告数」からデータをグラフ化してみました。
クラミジア感染症の件数について、全国に980ヶ所ほどある病院、医療機関による定点報告です。
【クラミジアの定点報告件数】
*「感染症発生動向調査」のデータからグラフ化
平成21年(2009年)~令和2年(2020年)までの12年間のクラミジア感染件数です。
ただし、HIVや梅毒みたいな全数報告ではなく、定点報告です。
予め選ばれた980ヶ所の病院や医療機関などから報告された、クラミジア感染者の件数を合計したものです。
感染者の総数は不明ですが、同じ場所(定点)で計測を続けることで、クラミジア感染者の動向が分かります。
グラフからお分かりのように、感染者数が減る傾向にはなく、近年では増加傾向です。
定点観測対象の性感染症で、感染者が年間で2万人を超えるのはクラミジアだけです。
オーラルセックスによる咽頭(のど)感染が広まっていることも報告されています。
日本性感染症学会によると、性器感染の患者の10%~20%は咽頭感染も重複しているそうです。
【クラミジア男女別・年齢別感染件数】
*「感染症発生動向調査」のデータからグラフ化
20代女性の感染者が突出して多く、女性全体の60%以上を占めています。
女性の場合は男性より症状が出にくく、感染に気付かないまま病気が進行することがあります。
感染をそのまま放置していると不妊症や子宮外妊娠、流産や早産の原因となることがあります。
そのクラミジア感染が20代女性に多いので、問題は深刻です。
妊婦検診に必ずクラミジア検査が入っているのもこうした背景があります。
クラミジア感染症の症状
クラミジア感染症の症状は男性と女性で異なります。
男性の症状
クラミジアに感染すると尿道炎を起こすことが多く、更に重症化すると精巣上体炎、前立腺炎、精嚢炎の原因にもなります。
淋菌感染症も似たような症状ですが、一般にはクラミジア感染症の方が症状は軽いとされています。
ただし、中には重症化する例もあるので気軽に考えるのは危険です。
●オシッコをするときに軽い痛みがあり、透明や乳白色の膿が出る。
●尿道にかゆみや、不快感がある
●睾丸が腫れたり、発熱する。
●オシッコが出にくくなる。
男性の場合、クラミジアに感染しても約50%は無症候だとされています。
しかし、症状がなくても感染はどんどん進行します。
早期発見、早期治療が重要なのは言うまでもありません。
女性の症状
クラミジアに感染した女性の自覚症状としては次のようなものです。
●おりものの増加、性器のかゆみ
●不正出血(月経以外の出血のこと)
●軽い下腹部痛
●排尿時の痛み
女性の場合、クラミジアに感染しても自覚症状が出るのはわずか2割で、残り8割の感染者は無症候です。
あなたがそのまま気がつかずに放置していると感染がどんどん広がり、子宮頸管炎、尿道炎、子宮内膜炎、卵管炎、腹膜炎と進みます。
高い熱が出て、下腹部に痛みが出ます。
そして不妊症や子宮外妊娠、早産、流産の原因になることもあります。
子供が出来なくて不妊治療を受けたら、そこで初めてクラミジア感染が分かった、と言う女性の例も珍しくありません。
自覚症状が軽いからといって、決して軽く扱える病気ではありません。
咽頭感染の症状(男女共通)
男女を問わず、クラミジアの咽頭感染が増えています。これはオーラルセックスの普及に伴う感染拡大と言われています。
喉が腫れたり痛みが出たりしますが、性器感染よりも自覚症状がなく、自分の感染に気がつかないことが多いそうです。
あるいは発熱を伴うことがあり、風邪の症状と間違うことも多いようです。
クラミジアの検査方法
あなたがクラミジアに感染しているかどうか、検査する方法は2種類あります。
1つはクラミジア抗体検査、もう1つは核酸増幅法によってクラミジアの遺伝子を見つける方法です。
●クラミジア抗体検査
あなたの血液を採取して調べます。
クラミジア抗体としてはIgA、IgGと言う2種類の抗体を調べて感染の有無を判定します。
ただ、クラミジア抗体は一度感染すると完治した後も残るため、仮に陽性判定になっても、現在感染しているのか、過去に感染したことがあるのか区別がつきません。
その為、病院などのクラミジア検査では一般的でないようです。
●核酸増幅法
新型コロナの検査ですっかり知られたPCR検査も、この核酸増幅法の一種です。
男性のあなたなら初尿(オシッコの出始めの尿)、女性のあなたなら膣分泌物で検査します。
微量の核酸でも人工的に増幅して検査するため、非常に精度の高い検査方法です。
病院や郵送式の検査などで採用されています。
核酸増幅法にもいくつか種類がありますが、
・クラミジアとの同時検査ができる
・即日で精度の高い検査ができる
・性器感染と咽頭感染の両方が検査できる
などのメリットで、TMA(Transcription Mediated Amplification)法が多く使われているようです。
男性の場合に初尿を検体とするのは、クラミジアが尿といっしょに出てしまうからです。
初尿ならその心配がなく、クラミジアを検出しやすいのです。
咽頭(のど)の検査ではうがい液やのどぬぐい液を採取して検査します。
クラミジア感染症の治療方法
「性感染症 診断・治療ガイドライン」(日本性感染症学会)などで調べたクラミジア感染症の治療法を紹介します。
どの病院へ行く?
●男性
性感染症科(性病科)・泌尿器科
●女性
婦人科(産婦人科)・性感染症科(性病科)
●咽頭感染
性感染症科(性病科)・耳鼻咽喉科
使用する薬
クラミジア感染症の治療については、日本性感染症学会が作成する、「性感染症 診断・治療ガイドライン 2016」に治療薬が紹介されています。
治療に推奨されているのは、
●マクロライド系薬(クラミジアの増殖を抑える)
●キノロン系薬(クラミジアを殺す働きがある)
●テトラサイクリン系薬(クラミジアの増殖を抑える)
この3種類です。
具体的な薬品としては、以下のようなものを経口薬として使います。
・アジスロマイシン(ジスロマック)
・アジスロマイシン(ジスロマックSR)
・クラリスロマイシン(クラリス、クラリシッド)
・ミノサイクリン(ミノマイシン)
・レボフロキサシン(クラビット)
私も歯の治療で医師からジスロマックやクラビットを処方された経験があります。
歯茎の炎症治療、感染予防に使われているのです。
もし私が知らないうちにクラミジアに感染してたら、歯の治療で一緒にクラミジア感染も治っていたかも知れません。
治療の注意点
クラミジア感染症の治療では大事なことが3点あります。
①治療が長引く時は、淋菌との重複感染を疑う。
もしあなたが、クラミジアと淋菌を重複感染していたら、いくらクラミジアの治療薬を飲んでも淋菌は治りません。
クラミジアの治療が長引くようなら、淋菌感染も疑う必要があります。
最初から重複感染の検査を受けた方が安心だし、手っ取り早いですね。
②治療後、2週~3週目にクラミジアの病原検査を行う。
薬で症状が消えても、完全にクラミジアを除去できたか分かりません。もしも体内に残っていれば再発します。
治療が終わった後の治癒確認まで医師の指示通りに治療、検査を受けてください。
③ピンポン感染を避ける。
特定のパートナーがいる場合には、いっしょに検査を受け、いっしょに治療を受けるのが望ましいです。
そうしないと、い つまでたってもどちらか一方が感染してしまいます。
クラミジア感染症は、早ければ1週間、普通は2週間から4週間の治療で治ります。
性器感染より咽頭感染の方が治療は長引くことが多いそうです。
重症化する前に検査を受け、 症状が軽いうちに完治させてください。
クラミジア検査におすすめの郵送式検査キット
クラミジア感染が不安だけど、病院には行きにくい、そんなあなたにおすすめなのが郵送式検査キットです。
病院の検査と同じ、核酸増幅法による信頼性の高いクラミジア検査が自宅で可能です。
STDチェッカー タイプP (男性用・女性用)
【男性用】
【女性用】
・
●クラミジア、淋菌は重複感染が多いです。淋菌との同時検査がおすすめです。
・
●オーラルセックスによる咽頭(のど)感染が増えています。性器感染と両方同時の検査がおすすめです。
・
●咽頭(のど)検査は一般の耳鼻咽喉科では検査できないこともあります。郵送式検査キットを使えば性感染症専門病院を探す手間が省けます。
STDチェッカー タイプE (男性用・女性用)
【男性用】
【女性用】
・
●5項目をまとめて検査できます。検査費用、時間と手間を節約できます。
【ご注意】
あなたに自覚症状が出ている場合は、郵送式検査キットを使わず病院へ行ってください。
また、検査キットで陽性判定が出た場合にも病院へ行ってください。
利用法や陽性判定後の対処について、不明点や疑問点があればSTD研究所にメールや電話で相談してください。
私も何回か相談しましたが、とても親切丁寧に不安解消を手伝ってくれます。