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あなたは淋菌感染症の名前の由来をご存知ですか?
私が学生の頃、女遊びに狂っていた友人に
「気をつけないと、淋しい病気をもらうぞ~!」
なんてからかっていました。
淋病は名前のごとく、「淋しい」病気だと思っていました。
淋菌は感染力の強い細菌なので、淋病にかかると周囲の人がみんな避けるようになって、ひとりぼっちの淋しい生活になってしまう、そんなイメージを持っていました。
でも、実際の名前の由来はそうではないのですね。
「淋」と言う漢字の意味は、淋しいの他に、「したたる」と言う意味があるのです。
例えば、閉め忘れた水道の蛇口から、水滴が「ポタリ・・・ポタリ・・・ポタリ・・・」と、一滴ずつ落ちるようなイメージです。
淋菌感染症になると、尿道炎のために尿道が狭くなり、しかも激しい痛みがあるため、オシッコをするときに尿の勢いが低下します。
そのときの排尿のイメージが、ポタリ・・・ポタリ・・なのです。
そこから「淋病」という病名がつけられました。
淋菌感染症(淋病)はどんな病気?
淋菌は紀元前の太古から世界中に記録が残る、まさに古典的な性感染症です。
日本でもかつては梅毒と並んで最も感染者の多い性病でした。
現在もなお、20代、30代の男性を中心に感染者が多く、特に性風俗を感染源とする咽頭感染が増えています。
淋菌に感染すると、男性は尿道炎を起こして自覚症状が出ます。
しかし、女性の場合には自覚症状が出ないことも多く、知らない間に重症化して不妊症などの原因になることもあります。
感染機会に心当たりがあれば、ぜひ早めに検査を受けてください。
検査結果が陽性判定でも、淋菌感染症は抗生物質で完治出来る性感染症です。
病原菌は?
ナイセリア・ゴノローエ(Neisseria gonorrhoeae )と言う細菌で、淋菌とも呼ばれます。
旧約聖書にも症状が出てくるほど太古の昔から存在しているしぶとい細菌です。
淋菌の大きさは0.6μから1.0μ(1μは1mの百万分の1)です。
日本細菌学会のホームページに淋菌の写真がありますので、関心のある方はどうぞ。
淋菌は非常に弱い細菌で、患部の粘膜から離れると数時間の内に感染性を失い、また直射日光や温度の変化、乾燥にも弱く消毒剤でも簡単に死滅するそう です。
感染ルートは?
淋菌感染症の感染ルートは2つで、性行為感染と母子感染です。
性行為による感染確率は非常に高く、淋菌感染者とコンドームなしで性行為をした場合、1回当たりの感染確率は30%から50%と言われています。
また、オーラルセックスによる咽頭感染も非常に増えています。
性風俗、とりわけファッションヘルスで遊んで咽頭感染する例が多く報告されています。(「性感染症STD 南山堂」などによる)
もう1つの感染ルート、母子感染は分娩時の産道感染によるものです。
淋菌に感染していると、HIVの感染リスクが高くなる
淋菌感染症もまた、HIV感染のリスクを高めてしまう性感染症です。
梅毒、クラミジア、性器ヘルペスなどと同様です。
これらの性感染症によってあなたの性器に炎症があれば、そこからHIVが侵入しやすくなります。
どの医療サイトを見ても、HIV感染の確率が数倍高くなると書かれています。
潜伏期間は?
淋菌感染症の潜伏期間は2日から7日ほどです。
ただし、感染してもはっきりした自覚症状が出ないことも多く、特に女性では知らない間に感染が進行することがあります。
淋菌感染者の動向
厚生労働省がネットで公開している、「性感染症報告数」からデータをグラフ化してみました。
淋菌感染症の件数について、全国に980ヶ所ほどある病院、医療機関による定点報告です。
【淋菌感染症の定点報告件数】
*「感染症発生動向調査」のデータからグラフ化
平成21年(2009年)~令和2年(2020年)までの12年間の淋菌感染件数です。
ただし、HIVや梅毒みたいな全数報告ではなく、定点報告です。
予め選ばれた980ヶ所の病院や医療機関などから報告された、淋菌感染者の件数を合計したものです。
感染者の総数は不明ですが、同じ場所(定点)で計測を続けることで、感染者の動向が分かります。
グラフからお分かりのように、12年間、微減程度でほぼ横ばいです。
感染者は圧倒的に男性が多く、女性の凡そ4倍の感染者が報告されています。
実際に男性の感染者が多いのでしょうが、女性の方が症状が出にくいので検査を受ける人が少ないとも言われています。(国立感染症研究所ホームページなど)
【男女別・年齢別感染件数】
*「感染症発生動向調査」のデータからグラフ化
男女共に20代~30代に感染者が多く、全体の約70%を占めています。
専門家の指摘によると、淋菌はクラミジアとの重複感染が多いそうです。
また、性器感染より咽頭感染(のど)の方が症状が出にくく、知らない間に二次感染を広めていることも多い出そうです。
従って淋菌感染が心配な人は、
●クラミジアの検査も同時に受ける
●性器感染だけでなく咽頭感染も検査する
この2点が大事です。
淋菌感染症(淋病)の症状
淋菌感染症の症状は男性と女性で異なります。
男性の症状
淋菌に感染すると尿道炎を起こすことが多く、次のような症状が現れます。
●オシッコをするときに痛みがあり、黄色い膿が出る。
●尿道口が赤くなることがある。
●睾丸が腫れる。
●オシッコが出にくくなる。
男性の場合は自覚症状が出ることが多く、感染に気がつかないケースは少ないとされています。
男性は尿道炎から副睾丸炎、前立腺炎と重症化することもあり、早期発見、早期治療が大事です。
女性の症状
淋菌に感染した女性の自覚症状としては次のようなものです。
●おりものの増加、性器のかゆみ
●黄色い異臭のある膿のようなおりもの
●軽い下腹部痛
●排尿時の痛み
しかし、こうした自覚症状が出なくて、自分が淋菌に感染したことに気がつかないケースもあります。
あるいは自覚症状があっても軽いため、そのまま放置するケースもあります。
女性の場合は感染が進行すると、子宮頸管炎から子宮内膜炎、卵管炎と重症化し、不妊症や子宮外妊娠、早産、流産の原因となることがあります。
咽頭感染の症状(男女共通)
男女を問わず、淋菌の咽頭感染が増えています。これはオーラルセックスの普及に伴う感染拡大と言われています。
喉が腫れたり痛みが出たりしますが、性器感染よりも自覚症状がなく、自分の感染に気がつかないことが多いそうです。
あるいは発熱を伴うことがあり、風邪の症状と間違うことも多いようです。
淋菌の検査方法
私が専門書や医療サイトで調べた限り、淋菌の検査に血液検査(抗体検査)はないようです。
男性であれば尿、または性器からの分泌物(膿うみ)、女性であれば膣分泌物を採取し、その検体の中に淋菌が含まれるかどうかを検査します。
咽頭(のど)の検査ではうがい液やのどぬぐい液を採取して検査します。
では、以下に代表的な淋菌の検査方法をご紹介します。
■グラム染色・鏡検法
淋菌を含んだ検体に色素で染色し、それを光学顕微鏡で観察して 淋菌が存在するかどうか、調べます。
検査が短時間で可能なため、迅速検査として使われています。
ただ、検体に含まれる淋菌の量が少ないと検出できません。
また、検出精度にバラツキが出 やすいという欠点もあります。
■淋菌培養法
淋菌を採取して培養し、増殖させて光学顕微鏡で調べるやり方です。
淋菌は感染力は強いのですが、菌そのものはとても弱く、検体採取から短時間に手 際よく処理をしないと途中で死んでしまいます。
この方法は手間と時間が非常にかかるため、あまり使われていないそうです。
■核酸増幅検査法
淋菌のDNA(核酸)を人工的に増幅させて検査する方法です。
新型コロナで使われているPCR検査も、この方法です。
最大の長所は菌の数が少なくても高精度に検出が出来ることです。
いくつかの方法がありますが、
・クラミジアとの同時検査ができる
・性器感染と咽頭感染の両方が検査できる
などのメリットで、TMA(Transcription Mediated Amplification)法が多く使われているようです。
淋菌感染症の治療方法
性感染症 診断・治療ガイドライン」日本性感染症学会)などで調べた淋菌感染症の治療法を紹介します。
どの病院へ行く?
●男性
性感染症科(性病科)・泌尿器科
●女性
婦人科(産婦人科)・性感染症科(性病科)
●咽頭感染
性感染症科(性病科)・耳鼻咽喉科
使用する薬
淋菌感染症の治療については、日本性感染症学会が作成する、「性感染症 診断・治療ガイドライン 2016」に淋菌感染症による発症別の治療薬が紹介されています。
あまり詳しい話は私たち素人にはよく分かりません。
要するに症状に応じて抗生物質を使い分けると言うことです。
【淋菌性尿道炎及び淋菌性子宮頸管炎】
●セフトリアキソン・・・静注1.0g単回投与
●スペクチノマイシン・・筋注2.0g単回投与
【淋菌性精巣上体炎(副睾丸炎)及び淋菌性骨盤内炎症性疾患】
●セフトリアキソン・・・静注1日1.0g×1~2回を1日~7日間投与
●スペクチノマイシン・・筋注2.0g単回投与 3日後に両腎部に2.0gずつ追加投与
【淋菌性咽頭感染】
●セフトリアキソン・・・静注1.0g単回投与
【播種性淋菌感染症】
(主に女性でまれに見られる、全身に淋菌が拡散する症状)
●セフトリアキソン・・・静注1日1.0g×1回を3日~7日間投与
【淋菌性結膜炎】
●スペクチノマイシン・・筋注2.0g単回投与
●セフトリアキソン・・・静注1.0g単回投与
かつて淋菌感染症には「ペニシリン」という抗生物質がとてもよく効いたのですが、使い始めて20年後に耐性ができて無効になってしまいました。
その後も キノロン系薬、テトラサイクリン系薬、経口セフェム系薬などが耐性化で問題になっているそうです。
治療の注意点
淋菌感染症の治療では大事なことが3点あります。
①症状がなくなったからといって、かってに薬を止めない。
治癒判断はあくまで医師の指示に従います。淋菌が残っていれば再発します。
②薬を飲んだり、飲まなかったりは絶対に避け、医師の指示通りに服用する。
途中で薬が途切れると、体内で薬の濃度が落ちて耐性が出来ることがあり ます。
薬による治療は一定の濃度を保つことが大事なのです。
耐性が出来てしまうと薬が効きません。
③ピンポン感染を避ける。
特定のパートナーがいる場合には、いっしょに検査を受け、いっしょに治療を受けるのが望ましいです。
そうしないと、い つまでたってもどちらか一方が感染してしまいます。
淋菌感染症は、およそ1週間程度の治療薬投与で治ります。
従って、重症化する前にぜひ検査を受け、 症状が軽いうちに完治させてください。
淋菌検査におすすめの郵送式検査キット
淋菌感染が不安だけど、ちょっと病院には行きにくい、そんなあなたにおすすめなのが郵送式検査キットです。
病院の検査と同じ、核酸増幅法による信頼性の高い検査が自宅で可能です。
なお、私が見た複数の病院、医療機関のホームページで、淋菌とクラミジアの重複感染が指摘されています。
ある性感染症科では、淋菌感染者の20%~30%がクラミジアにも感染しているそうです。
淋菌検査とクラミジアは同時に行うのがおすすめです。
STDチェッカー タイプP (男性用・女性用)
【男性用】
【女性用】
・
●淋菌感染が不安なら、当然クラミジアの感染リスクもあります。同時検査がおすすめです。
・
●オーラルセックスによる咽頭(のど)感染が増えています。性器感染と両方同時の検査がおすすめです。
・
●咽頭(のど)検査は一般の耳鼻咽喉科では検査できないこともあります。郵送式検査キットを使えば性感染症専門病院を探す手間が省けます。
STDチェッカー タイプE (男性用・女性用)
【男性用】
【女性用】
・
●5項目をまとめて検査できます。検査費用、時間と手間を節約できます。
【ご注意】
あなたに自覚症状が出ている場合は、郵送式検査キットを使わず病院へ行ってください。
また、検査キットで陽性判定が出た場合にも病院へ行ってください。
利用法や陽性判定後の対処について、不明点や疑問点があればSTD研究所にメールや電話で相談してください。
私も何回か相談しましたが、とても親切丁寧に不安解消を手伝ってくれます。